故障(こしょう)壊れたとは、物事の正常な働きが損なわれていること。あるいは事態の進行に差し障りがある要素を指す。
機械の円滑な動作に問題がある場合このように表現することもあれば、(人間および動物の)身体に不調がある場合にもこの語が使われる。
工業製品の範疇では、部品の磨耗や破損・汚損といったトラブルで発生しうるが、特に工場出荷状態からきちんと動作しない場合は、製品の不備であるため不良品として扱われる。故障は生物の場合は治癒することで回復する訳だが、機械や装置の場合は、異常個所を修理して正常な状態に戻すことで機能が回復する。この場合では、破損した部品を正常なものに交換したり、潤滑を行ったり、汚損を取り除いたりする。特に近年の工業製品では、大量生産に伴う機械要素の標準化やモジュールの採用によって、問題箇所を含む機構の一部を丸ごと交換することによって、コストはかかるが手早く故障状態から復帰することも可能になっている。
人身における故障の場合、スポーツの選手などでは、負傷して試合に出場できない状態にある場合、優れた成績を収めることが期待されているのに、何らかの身体的不調から成績を出すことができない場合などに「故障」と呼ばれる。
また、人間だけではなく動物の場合では、例えば競馬において、競走馬の体(おもに脚部)に異常が発生し、レースを行う能力に影響が出ることも「故障」と呼ばれる。故障から短期間に復帰する場合もあれば、治療に時間がかかったり完全に回復できなかったり後遺症が生じたりして負傷前と同じように能力を発揮できない場合もある。